【おまけ】


「なつめ〜、見てみて!!」


「ん?…もしかして水野先生から?」


「そうなんだよ〜!!」


夏祭りの帰り道、なつめとさくら、その後ろを伊達と水野が歩いていた。


怖いくらいの笑顔のさくらが見せてきたのは、ガラスの中に椿の花びらが入ったネックレスだった。


さくらは「肌身離さず持つ!!」…と、堂々と“校則違反宣言”を、教師の前で宣言した。


…水野はまんざらでもなさそうで、伊達は聞こえないフリをしている。


「なつめも貰ったの??伊達先生に!!」


「うん、貰ったよ」


あっさりと答えたなつめに…


「良かったね〜……って……



エエェェ―――!?」


「「「!?」」」


さくらの大声にあとの3人が固まる。


「…さくら、どうしたのかな?」

努めて落ち着きのある口調で尋ねる水野だが、動揺しているのが丸分かりだ。


「い、いや…大したことじゃ…いえ、大したことなんですけど…。水野先生だけに後からメールしますね!」



「それは楽しみだな。待ってるね。」


「はいっ!!」



傍から見ていると2人の会話は恋人の様であるのに、付き合っていないというのだから、不思議である…