2人で回っていると、何人もの女性に声をかけられる…
「お二人とも素敵ですね!!」
「ご一緒してもよろしいですか?」
「お名前は??」
…俺も水野先生も苦笑い…
「すみません、彼女と待ち合わせているので…」
この台詞を、この1時間で何回言っただろうか…
中には、
「彼女さんに会わせて下さいっ!!」
…と、まで言う女性もいた。
それらを全てかわして、水野先生が言った。
「…女性とは、恐ろしいですね…」
「同じく…。何か執念深いというか、何というか……」
疲れ果てた俺たちは“トロピカルジュース”を飲みながら休んでいた。
…炭酸飲料にかき氷のシロップをいれた飲み物の、どこが“トロピカル”なのだろう…
すると、突然水野先生が言った。
「そうだ…伊達先生、こんなのはいかがでしょう…?」
「……!!それはいいですね、さっそく行きましょう!!」
俺たちは“作戦”のために動き出した。
…花火まで、あと30分…
