「実はさ、その事で話があって・・・。」 「なに、なに?」 結婚するのかな、なんてわくわくしながら話の続きを聞いた。 「私、おろそうと思うんだ。お腹の赤ちゃん。」 「・・・産まないの?」 「私、育てる自信ない。まだ大学生だし、子供なんて欲しいと思わなかった。」 まだ大きくないお腹を両手で撫でながら、「ごめんね」と、お腹の赤ちゃんに言った。