彼女の日記〜きみを忘れない〜


「・・・へぇ〜。そんな事があったんだ。」


東京で同棲していた彼氏に、他の女の人がいた事、帰ってきてから入院した事、カズくんと内緒で大学に忍び込んだ事・・・とにかく、いろんな事を話した。


「大学卒業して、2年半くらい住んでいた東京から帰ってきたのに、ずっとみんなに会ってなかった。」


「今、こうして会ってる。」


「ふふふ、本当だ。優から連絡なかったら、私、みんなに会えてなかったんだもんね。」


「それは私も一緒だよ。私さ、正直、来るつもりなかったんだ、今日。」


「え?」


「私、大学、途中で辞めちゃったでしょ。勝手に大学、辞めたから・・・。」


「でも、辞めたのは・・」


言いそうになって、私はやめた。



和佳は、半分残ったビールを、さらに半分飲んだ。