その時、廊下から女の子の声が聞こえた。 「じゃあ、おばあちゃん。またね〜。」 「・・・・」 「・・ねえ、お母さん。どうして、おばあちゃんは、何もお話してくれないの?手を振ってくれないの?久美のこと嫌いなの?」 「久美。おばあちゃんは久美の事、嫌いじゃないのよ。久美の声は、ちゃんと聞こえてるから。』 「うん・・・。」 たくさんの荷物を持った母親に手をつながれ、そのままエレベーターへと歩いていった。