バカな結衣が行ける範囲の高校
俺の高校選びの重点はそこだった
だいすきなだいすきな結衣のそばにいたかった
勇気ないから、自信ないからすきなんて言えない
だから卑怯な俺は幼なじみという面目をつかって、
結衣の隣‥特等席を独占していたんだ
結衣に近づこうとする男がいれば、そいつの前で結衣の頭をなでる‥
俺はそうやって
結衣を守ってきた
いや、最低なことをしてきたんだ――
純粋な結衣に
こんな醜い俺はふさわしくない
――神様、どうか
俺に勇気をください
俺を――きれいにして下さい
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