「お父さん、誕生日おめでとう。 わたしお父さんのためにシャツ作ったんだ。 似合うと思うよ。」 涙が次から次こぼれおちる。 〝グスっ〟 って鼻をすする音が響く。 「ありがとう聖也・・・。 ありがとう。 」 お父さんの泣き叫ぶ声とわたしの鼻をすする音が交互に響く。 「お父さん、待ってるから。 わたし待ってるからね。」 やっと言えた言葉。 本当はもっと早く言ってあげたかった言葉。 ごめんね。 こんなに遅くなって。 ごめんね。 お父さん・・・。