君に声が届くなら





いつからだろう、荻原くんのことが頭から離れなくなったのは。


出逢った時の意地悪そうな笑み


どこか影のありそうな笑みの裏


全てをいつの間にか知りたいと思っていた。



彼の優しさを、いつの間にか自分のものにしたいと思っていた。



閉じていた目を、再び開く。



……わたしが、すること。
しなきゃいけないことは…