君に声が届くなら

頭が、痛い。




そう感じたのと同時にわたしは
目を開いた。




「 …逞は…？」




誰に問いかけるわけでもなく
わたしはそう呟いた。




見渡す限りじゃ……いない。




なんだかとてつもなく嫌な予感がした。