「ねぇ、あたしの名前あったぁ〜!!」


背の低いあたしにとってはクラス表を見るのも少し大変。


「チ〜ビっ!!」


後ろから嫌な声がした。


後ろを向くとそこにいたのは幼なじみの桜木隼人だった。


家が隣同士で親同士も仲が良く、家族ぐるみでよく旅行に行ったりもしていた。

しかも隼人の周りにはいつも女の子がいた。


みんな隼人が好きなのだ。

あたしもそのうちの一人で隼人のことが好き。


もちろん隼人はそんなこと知りもしない。


ゴツっ!!


「痛ぁい!!誰!?」


「お前が邪魔なんだよ。あっ、でもお前は背が低すぎて逆に大変かっ!!」


「夫婦喧嘩はやめなさいよ、みんな見てるわよ!!」

「「夫婦じゃないよ」じゃねぇ〜よっ」


絵美にそんなことを言われ、あたしはかなり怒っていた。