そう。
あたしの親は
仲が悪い。
わざと明るく
振る舞って来るのが
丸見えだ。
そんな家が好きでは
なかった。
だから帰宅するのが
苦痛すぎていた。

そんな事を
思っていると

「みなみ！」
まゆが来た。
「かなは？」
周りを見渡したが
居ない。
「聖堂といちゃつき中
付き合ってないのにね
流石聖堂。」

またか。

聖堂は良い奴だか
嫉妬深いあたしには
恋愛以上には
ならない存在だ。

「あぁ成る程。」
「みなみ冷静！（笑）」
まゆが無くなった
缶を投げ捨てる。
「まぁね」
あたしも投げ捨てる。

「あたし思うんだ！」
「何を？」
「希和はみなみが
好きなはず！」
「は？」
煙草に火を付けながら
まゆを見る。
「だってさー
積極的過ぎない？」

確かに
好きでも無い女に
膝枕なんかしないよね。

「んー」
「みなみは？」
「好きだったりする」
「まぢ！？」
まゆが驚く。
「あたしは翔太！」
「え！？」
「まゆは翔太が好き」
成る程。
まゆは翔太か。
そしてまゆは
にやけながら
翔太の元へ
行ってしまった。