「こ、こんなの知りません…」

「そうだろう。この間じいさんの遺品から出てきたんだ。」


体中から血の気が引いたあたしと、妙に冷静な社長さん。


お互いにありえない!って思ってる。


「この通り、にしてほしいのよ」


ただ、会長さんは本気みたい。




「第一、あたしみたいなのが社長さんと結婚なんて世間的にまずいんじゃ…」


釣り合わないじゃん、社長と女子高生だよ!?

年の差とか…家柄とか…問題山済み!!!!


「大丈夫よ。なんとかなるわ」



ならないっつーの!


会長さんニコニコしてるけど大丈夫~?!





「おじいちゃんや、御先祖の遺言は絶対よ。今までもそうだったでしょ」

「………母さん。」


社長さんは目を閉じてため息をついた。



…何だか胸が締め付けられた。


この人は、



あたしを拒否してるんだ、と…