少女は、重い口を開いた

「ち、違います。あ、あの……ジョーカーってなんなんですか?」


「とぼけんなぁぁ!!! 」

海貴と言う少年は、怒り狂うように叫んだ。


「きゃぁぁ」


少女は泣き出した。

震えるような声でごめんなさいと永遠に言い続けていた。


「うわぁぁぁぁぁ!!! おまえか? おまえか? おまえか?」


海貴は、次々と場にいる生徒に問いかける。

しかし
誰一人としてその口を開こうとはしなかった。