先輩・・・・・なにがあっても大好きです。

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その瞬間クラスが氷付いたのは分かった。そりゃあそうだ。あんな事件に巻き込まれた張本人が彼女だって言えば誰だって驚くはずだ。

そしたら1人の男が言った。

「おい、その被害者の子の名前って・・・・・」
「あぁ、そうだよ。桐谷 繭花。お前らも知ってんだろ?ここらへんじゃ有名だからな」

ザワザワしてきた。そりゃあそうだ、文化祭の時繭花を見に来るためにわざわざ来てた奴らも多いんだからな。

「うらやましいよな~」
「あんな可愛い子が彼女か~」
「俺、繭花ちゃんねらってたのによー」

黙れ。黙れ。黙れ。

「おい、さっきから黙って聞いてっけど、お前ら悠斗の事考えてしゃべってんのか?今、悠斗がどんな気持ちなのか考えて話してんのかよ!!俺にはそんな風には100パー見えねぇけどな」

良太だった。俺の救いの言葉を掛けてくれた奴は。