ずっと繋がってる手。
あいつは力を完璧に緩めてたけど俺が離すわけがない。
「ねぇ…。」
「ん？」
「……いつか…終わっちゃうのかなあ…先輩ももう居なくなっちゃうし…やだよ…い…や…だよ」
って言ってまた
泣きだすこのガキんちょ
なんだそんなことで
泣いてたのかよ。
「大丈夫」
「…何が？」
「俺は離れない
俺は、大野と一緒に
居てるから」
ぎゅっとまた手を強く握りしめたら
「へへへ……
ばかだなあ…中谷さん…」
あいつはすぐ顔を下に向けたが
ぐしゃぐしゃの顔で笑いながら泣いてた大野の顔がうっすら見えた
