〔完〕あなたと過ごす季節

「なに?聞こえなかったんだけど。」

「…ッ何でもねえよ!
ほら、お前ん家ついたぞ。」


気がついたら私の家はすぐそこに見えていた。

私たちは惜しみながらも繋いでいた手を離す。


「じゃ、日曜日迎え行くから。家でちゃんと待ってろよ。」

「うん、ばいばい涼。」

「じゃーな。」


涼は帰っていった。

なんか耳が赤くなってるし。

かわいいところもあるんだな。


この時の私は日曜日が一生忘れられない日曜日になるなんて思ってもいなかった。