さゆりに見送られ、会社に着く。

ちゃんとした理由を考えないと、別れてはくれないだろう。




「行ってらっしゃい。」

「ありがとう。じゃ、行ってくるよ。」


声の先には、課長がいた。

俺と3歳しか違わないのに、課長なんてうらやましい。

まぁ、それだけの家系なんだけど。


「おはようございます。
課長、可愛い彼女ですね。」

「あ?あー、あいつは彼女じゃないよ。」

「そうなんですか。可愛いからてっきり。」

「あいつは妹みたいなもんだよ。」

「妹…ですか。」


課長とはそんなに親しい仲じゃない。

気にはなったが、それ以上つっこめなかった。