そう思いながら瑞穂から鞄を受け取る。
「ありがと…」
「どういたしまして。ってか、本当にどこも怪我してないよな?」
「あ、うん全然してない」
瑞穂が心配そうに私をのぞきこんでいうから、首を振りながらいうと安心したようにそっかと笑った。
「あ、の!ちょっと軽く俺無視すんのやめてください」
「別に無視してないけど?はじめの言葉聞こえなかった?」
顔をあげた瑞穂が笑いながら、連を見ていう。
「聞こえてますよ、俺耳悪くないから」
「あー、じゃあ頭が悪いのか。あの目立ちすぎっていうのは君にいったんだけど」
「な、喧嘩売ってんすか!」
え、ちょっと。
瑞穂は凄い笑顔なのに、連はその反対で凄い怒ってんだけど何が起こってるの?
すると小さくため息をついた瑞穂がポケットに手を入れながら、今度は冷ややかに笑いながら連を見ると言った。


