教室に戻るとき私の腕をそっと手に取った連。



「俺…灯を守りたい」



急にそんな事を言って耳元にまで顔を近づけると




「今日、一緒に帰ろう」




そう悪戯っぽい笑みを浮かべていった。




教室のドアの前。



同じクラスの人だっているのに。




「そ、そうゆうの普通に言えばいいじゃん…」



耳元で言ったりなんかしたら、変な風に思われたりするかもだし。





「照れてるの?先輩、顔赤いよ?」




にかっと歯を見せて笑う連の顔を思いっきり殴ってやりたい。




…なんて思っても、この笑顔にキュンとしてしまう私はもうすっかり彼に侵されてるんだと思わされる。





「あと、もう俺先輩と付き合ってる事隠さないからね」




「だってもう、さっきの女の人達に言っちゃったし?どうせ、何かと広めたりするだろうし?隠す前に、守ってやりたいから」