俺は立花灯を知りたくて、彼女に近づいた。
その度に、知れてく彼女の本当の事とか。
実は、照れ屋だったり。
泣き虫だったり。
むちゃくちゃ可愛いとか。
知ってく度に、見てく度にこれが好きって気持ちなんだなあって自覚していく。
それが嬉しくて、楽しくてもっと一緒にいたくて。
すっげぇ、すっげぇ、先輩を…灯を離したくなくなって。
彼女と付き合い始めて幾月か経ったある日。
「俺、灯と付き合ってんだ」
高ぶる感情を抑えきれなくなった俺は良樹にそう伝えた。
飲んでいたお茶をふきだして「は!?」と大声をあげた良樹は、驚いたというよりも信じられないという表情をしている。


