家に着くと、聖夜兄は仕事に行くと言ってスーツに着替えると出て行った。



何かあったら電話しろと言っていた聖夜兄。




家には一人。




私は自分の部屋へ行くと机の上に置いてある携帯を手にとって開いた。



受信 2件。



一個は、瑞穂から。



そしてもうひとつは…。




「はあ…」



ため息をついて、携帯を閉じるとそのまま倒れるようにベッドにもたれる。






どうしよう。




みなきゃいけない。



いけないよ。



自分自身にも、連にも…。




この変な思いを、煮え切らない感情を。





止めなきゃ、いけない。