花には水を






「あーあ、拗ねた」


聖夜兄は茶化すように私にいうと、丸椅子に座って笑った。


「…拗ねてないし」



布団の中から少しだけ顔を出す。



聖夜兄は、それを見て微笑むと窓の外を見て言った。





「見てみ、灯」




そう言われ、私は同じように窓おの外へと目をやった。



一瞬大きく目を見開いて、私は目を細めて笑った。




窓から覗く星々が、キラキラと黒い夜空から光っていた。



少し目を逸して、聖夜兄に再び目を移す。



聖夜兄の顔は何処か切なげに見えた。



そしてそのままで聖夜兄は小さく呟いた。





「…がんばれ」






その消えそうな声の応援が、妙に胸に染みた。




ありがとう



私はその言葉を口に出せないまま、再び窓の外へと目をやった。