SICK&TIRED



明け方

一睡もできなくて窓の外を眺めていると、ベッドからまことが話しかけてきた


「あ、そうだ…昨日言い忘れたけど…お前が昨日あのまま待ち続けてもアイツは来なかったよ」


アタシは感情を消した表情でまことに振り返る


「なんでそんなことわかるの?」

「人の彼女に手を出した罰だよ」

「……どうゆう意味?」

「言葉通りだけど」

「何したの?」


まことがくだらないとでも言いたげに鼻から息を吐き出した


「お前が俺と別れないって言うなら、あの男にはもう二度と手は出さない」

「そんなのずるい」

「どういわれようと構わない」

「ひどい」


おかしそうに笑うまこと

おかしいのはそっちだ



「どうする?」

アタシはまことをじっとにらんだ



「お前、そんな顔もするんだな」

意外そうに目を丸くして、体を起こした

「アタシは、まことの事、もう好きじゃない……」


近づいてきたまことがアタシの背後から首筋に唇をつけた

「上等だよ」

そういうと、散々つけたキスマークを更にアタシの体に刻み付けた

アザとキスマークに彩られたアタシの体は本当におぞましい



「これだけつけてりゃ、他の男の前で服脱ぐ気もなくなるだろ?」



サラッとそういう事を言われて、アタシは下唇をキュッとかんだ