「俺はさきしか欲しくないから」 そういうことさらっと言えるんだ 「だから他はどうでもいいんだよ」 立ち止まりそうになるくらいクラクラする 横を通る電車の音がすごく遠くにきこえるくらい とうまの声以外はすごくすごく遠く感じる つないだ手からとうまの体温を感じながら、ドキドキする胸を押さえようと呼吸をととのえると自然と足がゆっくりになった