男と別れた途端に他の男なのかと眉をひそめられるのかと思ったのに、予想外の返事がきた


「良かったやん、これでまたしゃべれるし」


関西弁で派手な彼女は、まこととつきあいはじめた時に彼のふるいにかけられて交友が途切れてしまった内の一人だった



「今度の男は、嫉妬深い??」

「……さあ、まだわからない」

「久々にしゃべったのにいきなりやけど、今夜合コンあんねん」



ホントに突然で一瞬彼女の顔をじっと見返した

合コン!

聞きなれない言葉に軽くカルチャーショックを受けて、自分が女子大生だということを思い出す



「さっき女の子一人キャンセルになったからさあ、さきちゃんいかへん??」



彼女の気さくな口調がうれしくて

女の子に遊びに誘ってもらうのもうれしくて

合コンというのがちょっとひっかかったけどOKした



目の前でふぐのぶらさがった携帯をかぱっと開くととどこかに電話をかけはじめる彼女



「もしもし??ああ、みほやけど、一人つかまえた!」



そうだ、みほって名前だった

しかも苗字も中山でびっくりしたんだった