リボンのネックレスを直してもらったことで余計に切り出しにくくなったアタシの話

返事をしないことを“否定”にはとらえなかった彼が運転席へと向かうのが見えて、アタシはあわてて言葉を発した

「まこと!」

「何?」

振り向いた顔がすごく寂しそうで驚いてしまう



「アタシ……あの、ごめんなさい」



頭を下げた

それしか思いつかなくて


「何が?」


「アタシ、もう……まことと一緒にいれない……」


ゆっくりと体を起こしていくけど、視線をあげられずにいると

まことのつま先がこちらを向いて歩いてくるのが見えた

体が緊張する

後ろに下がろうと思った瞬間両腕をひねるようにつかまれた


「痛い!」


まことの顔が近づいてきて抗った


やだ

やだ

もう、力づくとかいや!!


強くなるの

強くならなきゃ!!