「・・・・・・ん?」

後ろから桐蔵の寝ぼけ声が聞こえた。

「おはようございます。桐蔵さん。」

あれから約5時間。

あたしのアッパーが強烈すぎたせいか、コイツは気を失ったまんま。

桐蔵を探しにメイドは来るし(とりあえず隠した)、

しまいには神谷のおっさんまで来るし(かくしたまんま放置)、

あの出来事のせいで結局眠れなかったし・・・。

ホントに迷惑したんだから。

「あの・・・俺はどうしてここに?」

「あんたがここに来たんでしょ-がッッッ!!」

「俺が・・・???」

「覚えてないの?」

「何を・・・ですか?」

どうやらあたしはコイツの意識と共に記憶まで吹っ飛ばしたようだった。