「・・・・・・まぁ。過ぎた事だ。今日から花音は再びこの邸で暮らすことになる。
分からないコトがあったら、なんでも聞いてくれ。」

「・・・うん。」

おとんは笑顔でそう言った。

「神谷。花音を部屋に連れて行ってやってくれ。」

「かしこまりました。」

「では、また後でな。」

あたしはおとんの部屋から出て、自分の部屋へと向かった。

「こちらが、花音お嬢様のお部屋になります。
今日は疲れたでしょう。ごゆっくりお休みください。
お食事の時間になったら使用人がまいりますので。 では。」

神谷のおっさんはそれだけいうと、せかせかと早足で戻っていった。

「・・・疲れた。」

あたしは、今までの疲れがドッと出たのか

ベッドにも向かわず

床で寝てしまった・・・。