「………もしもし」





ようやく覚悟を決めて
電話に出たあたしに、
恭夜の第一声は――……。





「聖奈。

今からオマエの家に迎えに行く。

出かける用意をしておけ」





「―――――えっ!!?」





気まずい状況だってことも
一瞬忘れて、あたしは
大声をあげた。





(今から!?

って、今もう――9時半
だよ……!?)





_