っひ、人だ! 人がいた…!!! 久しぶりに人と会えたことが嬉しくて、感極まった私は何も考えずにダッと駆け出した。 その人に向かって、駆け出したのだ。 ――その時、ぶわっと強い春風が吹いて。 …わたしを、押した。 「っ、のあ!?」 「…っ!?」 その道が坂道だったせいもあり、勢い良く男性に突っ込んでしまうほどに。