(…………。)


なにか方法はないだろうか、と考える。


でもとりあえず此処がどこだかわからないから、なんにもできない。最悪だ。


どうしたもんか、なんて思うけど時間はそんな私の状況なんて知るかよとでも言うように刻々と過ぎていく。




大分、時間が勿体ない気がする。

こうやって立ち止まってちゃ着くものも着かないもんね。



よし、適当にその辺を探索してみよう。そんで見つけよう。




「よっし…ファイト、あたし」



自分を励ましてから、大きなキャリーケースを引きずりながら目的地へと歩きだした。






適当に歩いてれば、適当にどこかわかりそうな場所に着くだろうと安易に思っていた私がいけなかった。




それから一時間後。







「…っここどこ…!!?」





私は完全なる迷子というものに進化していた。