野宿なんて絶っっ対ヤダ…!!!!!
両手を顔の前で合わせて、ぎゅうっと目を瞑った。
どうか…!
どうか頼みます…!!!
「いーけど」
「…え!!!?まじですか!!」
「うん、いーけど」
信じられなくて確認してみると、彼はこくりと頷いた。まっ、まじで…!!?
「ありがとうっ…!本当ありがとうございますっ!」
「いやいやいや…」
感動のあまり彼の両手を取って、ぎゅーっと握り締めた。お礼の気持ちをいっぱい込めて。
よかったよかった。
これで、無事に辿り着ける。
野宿という選択肢がなくなった!!!
よっしゃあと内心ガッツポーズをして、もう一度ありがとう!と伝える。と、彼は少し困ったようにしながら一度首を傾げた。
「わかった、わかったから。」
「はいっ」
「そろそろ、手。離しても大丈夫?」
「はいっ。…。……は?」

