「バカいえ! それだと5000年以上は生きてる事になる」

<だからウワサだって>

「……」

 通信を切って、白銀は1人コクピットで唸った。

「Dybbuk……? そんな生やさしい奴か?」

 今更に、白銀はベリルの事を思い起こし小さく発した。

「あいつには……」


『悪魔』

 が一番、ふさわしい──


 そんな白銀のつぶやきを知ってか知らずか、彼は昔と変わらずしれっと宇宙を駆けめぐる。

 彼を止められる者など、果たして存在するのだろうか?


 未来永劫、そんな奴は現れないかもしれない。


 END

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