「ベリル! アレは素晴らしい発明なんだぞ……それを闇に葬るつもりなのか」

「素晴らしい? 制御も出来ないシロモノがか? かつての核もそうだったとかいう話は聞かんぞ」

 ベリルは銀色の物体を取り出した。

「! そっ、それを渡せ!」
「嫌だね」

 ニヤリとして、その物体をポンと真上に放り投げる。

「!?」

 オレオは縛り上げられた体で必死にそれを目で追った。

 ベリルはラインガンを素早く引き抜き、見上げる事もなく引鉄を引いた。

「!? やめろ!」

 銀色の物体は、その光に弾かれるようにくるくると回った。続けて3発、当たって物体は見事に砕け散る。

「なんてことを……っ」

 オレオは、降ってくる小さな残骸にガックリと肩を落とした。

「ば、爆発しないんだね……」

 エイルクがビクビクしながら言うと、ベリルは淡々と説明した。

「正しい方法でなければ爆発しないんだよ、こういうシロモノはね」