「今頃は銀河連邦が『惑星ナルシチェ』に向かっている」

「!? なんだと!?」
「根本的な解決だろう?」

 薄笑いで言い放ったベリルを呆然と見つめて、オレオはがっくりとへたり込んだ。

「ナルシチェってどんな星?」

 エイルクは小声で白銀に訊ねた。

「この銀河の端にある辺境の惑星で、犯罪組織が隠れている処だ」

「言う処の犯罪惑星だね」とディラン。

 犯罪組織が横行している惑星だが、大々的に摘発は出来ない理由がいくつかある。今回の件に関していえば、その摘発を行える状況にあったという事だろう。

 絶望的な表情を浮かべるオレオと残り5人を縛り上げ、ベリルはこの街の警察に連絡した。

「終わったぁ~」

 ようやくの解決に、エイルクは安堵して溜息を吐き出す。

「ご苦労さん」

 ベリルはニコリと笑って、労をねぎらった。