“ドカア!”

「!? なにっ?」
<1人だ>
「3人ひっかかったのね」

 ディランが説明口調で発する。

「!」
「わああ!?」

 構えていたディランたちに、その影は引鉄を引いた。

 しかし、半鉱石のエイルクの体はその光を乱反射させ無効にした。すかさずディランが男の足に命中させる。

「相変わらずその体いいよね」
「変な褒め方しないでよ!」

 盾にされたエイルクは半泣きで訴える。初めからオイラを盾にするつもりだったんだ……と、のほほんとしているディランを睨み付けた。

「こちらに何人、誘導するんだ?」

 次に指示されるだろうリャムカが先に訊ねる。

<上から見えたと思うが、少し拓けた場所があったろう。そこに集まってくれ>

 リャムカたちの位置からほど近い距離に、言われた場所がある。

<リャムカがまず先行し、鉢合わせした奴らをよろしく頼む>

「よし! ゴーゴーじゃ!」

「お師さま!? 1人で行かないでください!」

 嬉々として駆け出すナナンを、リャムカは慌てて追いかけた。