「彼はいつも元気ハツラツですね」

 ナナンの隣で、その老人を守るようにそびえるトカゲ人間──もとい、スナイプ人のリャムカ。

 屈強な体に強い意志。スナイプ人は生まれついての『エナジー・ブレイン』だ。

 その力をより良く使うべく、己が師と決めたスナイプ人と寝食を共にする。

 彼らは基本的に髪の色は白髪なのだ。時折、金色の髪の者もいる。

 因みに、リャムカの髪の色は緑がかった金髪だ。

「待ってくれよぅ~オイラを置いてくなってば」

 疲れたように走ってくるのは、『ゴーレム』という言葉がよく似合う少年。名はエイルクという。

 カーセドニック星の人間だ。半鉱石の体を持ち、その体の構造物質から地位を決められてしまう。

 つまり、生まれながらに地位が決まってしまっていて地球でいう『カースト制度』と似たような社会制度を持っている。

 少年は最下層の地位である『ダート』。そんな自分が嫌で、いつもこの星から出たいと夢見ていた。

──という一行が、観光惑星に来ていた。どう考えたってこの一行は怪しさ爆発だ。

 彼らの出会いはとても数奇で運命的とも言える。