船の修理を行うため、白銀たちは近くの惑星『トルコメシャス』に向かう。

 トルコメシャスは工業惑星だ。人件費が安いため、色んな工場がひしめき合っている。

「ムルスカ港に降りてくれ」
「! 知り合いでもいるのか?」

「うむ。そこなら格安で修理をしてもらえるだろう」

 白銀は半ば疑いながらも、ムルスカ港に進路を取った。


「ベリル! 久しぶりじゃないか」

 ガタイの良い男が、ベリルを見つけて笑顔で近づく。

 ムルスカ港にほど近い、個人の修理工場に白銀たちは来ていた。

 大型船を収納できる規模の個人の修理工場は珍しい。

「!」

 ベリルに声をかけてきた男の顔と肌に、白銀は目を見張った。

 薄青い肌と、部分的に鱗状になっている腕。そして、白目の無い瞳は銀色だ。

「わ~ウォーテリア星人だよね」

 ディランが珍しそうに、その男を眺める。男は怒った素振りも見せず豪快に笑った。