「エンジンルームにいたぁ!?」

 白銀は、リビングルームに呼ばれてディランから説明を受けながら目の前にいる青年を示された。

 この顔は覚えている。あいつらに見せられた画像の男だ。

「……名前は?」
「ベリル」

 ベリルと名乗った青年は悪びれる様子も無く、そこにいる一同を確認するように一瞥していった。

「面白い取り合わせだな」

 ベリルはそう言って少し微笑んだ。白銀は、そんなベリルに睨みを利かせ少し上から見下ろす。

「どうして俺の船にいる」
「目の前にあったから」

 度胸の据わった答えに、白銀は半ばあっけにとられた。

「おぬし、地球人かな?」
「うむ」

 ナナンは何故か、物珍しそうにベリルをマジマジと見上げる。