白銀は操縦席からルークに訊ねてみた。すると──

<仲間が狩りの最中に、森の中でその瞳の影を見つけたんだとさ>

 この惑星の獣には、緑の目の動物は存在しない。ましてや、原住民の狩り場に他星の人間が踏み込むとは思えない。

 ルジランたちは地球人に似た容姿をしているが、その瞳は薄紫なのだ。

 この惑星の成分が、緑の瞳を生み出さないらしい。

 実際、行方不明者の報告もないのだ。「すぐに落ち着くだろう」とルークが言って通信を切った。

 3時間ほどして、ルジランたちが落ち着いたらしく出航の許可が出る。

「やれやれ……」

 白銀は船のエンジンを起動させ、向かって左隣の副操縦席にディランが座りルジラドリトアをあとにした。