玄関の外で待っていたのは、サンタとトナカイ二人組。

鍵を掛けて、二人に近付いた。







「てか龍こそサンタやん」


「紫織さんが造ってくれたんすよーっ」


「えっ、そうなん?」


「うんっ」







うーむ。

流石紫織。




とりあえずバイクの後ろに跨り、背もたれに体を預ける。

目の前にはウハウハした龍がハンドルを回して。








なんだか、直視出来なかった。











「ほな倉庫向かいますよーっ」


「うん」








格好いいとか、そういうのもあるけど。

どうしても尚輝の言葉が頭から離れない。





楽しまなきゃ、クリスマスイブなのに。

白虎全員が毎年楽しみにしているイベントなのに。








「お菓子いっぱい投げような」


「当たり前っすよ!!!」









龍に悟られてはいけない。

今は、まだ。









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