皆が見守る中、砂利に座り込む。

龍から水を受け取り、口に含ませ吐き出した。







「偉いやん、泣かへんようになったやんけ」


「ちょっと涙目やわ」


「え、昔泣いたんすか?」


「……………」







血の滲む口を袖で拭いて立ち上がる。

笑う英寿くんを軽く肩パンし、龍に水を返した。




そりゃ泣くよ。

初めて殴られた時泣いたもん。



一般の子やったら失神するっちゅーねん。








「ゆいちゃん俺からの喝いらん?」


「いらん」


「…俺からの喝いらんけ?」


「いや、あの」







肩を抱かれ、見上げると雄大様。

ニコニコ顔から妖しい顔へ。





いや、間に合ってますけど。

今喝受けたばっかりですけど。










「お化け屋敷、入ろっか」









本気でいらないんですけど!!!








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