「いっ」






砂利道に倒れ込み、頬に手を当てる。

顔を上げれば、プラプラと手を振る英寿くんがいて。









「たぁー…」









歯に集中する余り足に力入れるん忘れてた。

…多分そうしてもぶっ飛んだけど。





痛すぎて叫べない。

でもなんか気が引き締まった。








「英寿くん、もっかい特攻服羽織ってみたら?」


「遠慮しとく」








特攻服は汚れ、腕にも擦り傷。

改めて英寿くんの凄さを実感。




絶対喧嘩しても勝てへんわ。

間違いない。








「ゆい大丈夫けー?」


「た、立てますか?」


「平気」








、なわけないけど。

めちゃくちゃ痛いけど。






あ、口ん中切れちゃった。








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