「なぁー、金貸してって」


「だーから、無いっちゅーねん」


「さっきめっちゃ持ってんの見えたんだって」


「はぁ?」







木刀を腰に差し、砂利道を歩く。

喧嘩している周りは皆怖がって近付かない。




そんな人達とは逆に、ヤンキー達に近づく。

溜め息を零しながら。








「いいから財布出せよ」


「うっさいなー」


「調子乗ってんなよ!!!」


「お前等こそ調子乗んな」







金髪の男に振り下ろされる腕をパシッと掴む。

ヤンキー達を睨みあげて。




一発殴った。









「ーって!!!」


「英寿くん、雄大くん何してんの?」


「いやー、何か絡まれて」


「何だよこの女!!!」


「殴ったら一発やん」


「ほら俺らもう大人やし」


「無視すんな!!!」







全くさっき平和でってお願いしたのに。

早速平和ちゃうやん。





めんどくさ。








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