夜8時。

いつもより早い時間。






冷たく、切ない風が頬を撫でる。

白の特攻服が靡いて。








空は星空。

いつもより輝いて見える気がした。











「時間、早ない?」


「予定変更っす」


「へ?」


「暴走が先になりました」


「あぁ、そう」









いつの間に。

まぁそれは別にいいんやけど。





てことは引退式が10時からか。

引退式、な。










「長いようで短かったな」


「え?なんすか?」


「ううん、なんでもない」









あかんあかん。

感傷に浸るの早いわ。





それでなくても頭の中思い出ばっかやのに。

こんなとこで泣かれへん。









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