怒った顔と共に、怒鳴り声。
反射的に片目を瞑り、耳を塞いだ。
「今何日やと思ってんすか!!!忘れすぎちゃいます?!!」
「ご、ごめ」
「いつ思い出すかと思ったけど!!!三日!!!三日っすよ?!」
「おっしゃる通り、」
「せっかくこないだも渡そうとしたのに寿さん連れてくるから!!!計画グダグダ!!!」
えーと。
私の声がグラウンドに響くなら、龍の声はブラジルにまで届きます。
これは一体どうしようか。
うん、スッキリするまで怒って貰おう。
「めっちゃ恥ずかしかったのに!!!お返し買うの!!!分かります?!!」
「な、なに買ってくれたん?」
「クッキーすよクッキー!!!しかも女の子に人気ある店!!!」
「は、はい」
「だあああああ!!!…あー、すっきりした」
最後の雄叫びで龍の顔は清々しく変貌。
まだ若干怒ってるけど。
私もやっと溜め息をついて。
なんて、
「んっ…!!!」
溜め息なんてついている場合じゃない。
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