まさか。
いやいや、嘘やろ。
「……………」
とりあえず足を止め、じわじわと車道に近付いて。
恐る恐る車に乗っている人を確認しようとした。
…が。
「無視とはええ根性やんけ」
「ちょっ…!!!ぎゃんっ!!!」
ガチャッ!!!とドアが開き、腕が伸びて。
気が付けば視界は車の天井。
くすぐる香りはSevenStars。
えーと。
拉致です。
「や、やぁ英寿くん」
「よぉ」
「雄大くんもこんにちわ」
「こんにちわ」
後部座席に横たわったまま、隣に座る英寿くんにまずは挨拶。
次に運転席の雄大くんにも。
うん、てか。
何この状況。
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