二人掛け用ソファーが二つ。

一人掛け用ソファーが一つ。




それに囲まれるかのような机。









「ゆいさん、は?」









一人掛け用に座りながら携帯を弄るのは、やっぱり英寿さん。

雄大さんは、居ない。




バカ犬から糞犬なってるし。

いや、今はそんな事はいいとして。








「そこで寝てる」


「え?……あ、」


「泣き疲れたんちゃうけ」








更に部屋に入り、ソファーを見る。

二人掛け用で眠っているのは間違いなくゆいさんで。




何故か雄大さんのジャージ。

目と鼻が、ほんのり赤い。







やっぱり泣かせた。

親父の嘘と、俺のせいで。









「やっぱり俺英寿さんに勝てないんすかね」










ゆいさんの頬に触れる。


心なしか、冷たい。









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