まだ降りない寿を無視し、枕元の携帯を手探りで掴む。

ぼんやりと薄目で画面を見つめて。





時間は昼三時。

うん、なるほど。







「はぁ?!」


「いっで!!!」


「起こすの遅い!!!」


「いきなり蹴るな!!!」







やばいやばい。

今日は龍の家に行かなあかんのに。




蹴り落とした寿は放っておいて、ベッドから飛び降りる。

そして急いで一階まで走りまくった。








「寿ご飯用意しといてー!!!」


「はぁ?!」


「うちお風呂入ってくるし!!!早く!!!」


「そんなに急いで何処行くねん!!!」


「…紫織とデート」


「ほなご飯作ったるわなーっ」







よし、アホでよかった。

ちゃっちゃお風呂入ろっと。






あー忙しっ。








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