何の音もない部屋に俺の声が響く。
それははっきりと親父にも聞こえた。
「今更出てきて意味分からんこと伝言してくんなボケ」
「……………」
「俺には俺の生活があんねん」
そう、俺には今の生活がある。
金とか地位とか。
そんなもの、いらん。
「生活、暴走族やろ」
「あ?」
「白虎連合やったか?」
「調べすぎやろ、人のこと」
「そりゃ息子のことやからな」
妖しく笑う親父。
殴りたい衝動を必死に抑えた。
虫唾が走る。
なら、さっさと迎えに来ればよかったんちゃうんかい。
後継ぎが居なくなったからってこれかい。
「そんな暴走族今すぐ辞めろ」
「は?」
「そこに居たって何も得るもんなんてないやろ」
得るもの。
得るものって、なに?
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